出会いと別れ、旅立ちの場 – 道路開発株式会社
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出会いと別れ、旅立ちの場


「ルイーダの酒場」って知ってますか?
from:代表取締役 志賀 秀義

某有名RPGの中で、旅立つ勇者が共に戦う仲間を見つける場所。
そこで選んだ仲間と共に、パーティを組んで、冒険の旅に出発する。

なんで会社のホームページでこんな話をしてるかって?

実は、8月末付けで2名退職した。それも2人揃って同じ会社に転職。
この話がまとまった時に、ふと、「なんか、ルイーダの酒場っぽいな。」って思った。

これまで、会社の経営理念の柱として、人材育成を掲げ、自社の利益のためだけじゃなく、リーダーとなるような優秀な人材を育成し、地域に輩出していく「職業訓練校」のようなイメージでやってきた。
そのことは今でも変わらないけど、そこに「ルイーダの酒場」のイメージもプラスされた感じ。

単純に1人1人の質を高めるだけじゃなく、気の合う仲間や生涯のパートナー、ライバルとも、出会うような場として、道路開発が果たす役割があるのかもしれない。

今回、転職した2人を見てきて、そんなことを感じた。


それぞれ、入社してから丸2年と丸1年が経っていた。
元々の接点はなく、年も15才離れていたけど、いっしょに働き始めると、妙に気が合ったらしく、2人でいることも多かった。
それまでの境遇や経験してきたこと、信念みたいなものも共通する部分が多かったのも、より親近感を抱くポイントだったのかもしれない。

元々2人とも土木あがりで、毛色の違う舗装の仕事で不完全燃焼してる感じもあった。
それぞれ、独立して事業主になりたいという夢を持っていたこと。
そのための経験と学びを重視して、転職してきたこと。
自分達の理想とする仕事のし方と、道路開発のやり方と目指すものが違う。
そのギャップについても度々相談を受けていた。
それが、違う道を探し始めるきっかけになったのかもしれない。

道路開発では、事業主・経営者としての経験やスキルアップの目的で、副業を会社としても認めて、推奨している。
それもあって、退職前の2、3ヶ月は、それぞれ個人で受けた仕事をメインでやっていた。

個人事業主として仕事を受けることは、たとえ労務提供だけだったとしても、会社の従業員として同じ仕事をするのとは、得られる経験値がまったく違う。
より経営者寄りの感覚で、責任感を持って、仕事を振ってくれた人に報いるような、仕事への取り組み方になる。効率や原価の管理も出来なきゃ話にならない。
なんとなく1日を過ごして、いくらもらえる。みたいな感覚でやってれば、次はない。

それぞれ、短い期間ではあったけど、会社を離れ、実際にその経験をしてみて、まだまだ経験も知識も足りないことを痛感したらしい。
そのことが、最終的な決断のきっかけになったのかもしれない。
土木の世界で独立して生きていくために、もう一度土木の経験を深め、仕事をもらえるような信頼関係を築ける環境を求めての転職。

自分としても、本人達の将来性を考えると、それぞれの経験、資質、技術、信念を最大限活かしてもらいたい。
そのためには、やっぱり土木屋さんの方がいいんじゃないか?って、思い始めていたし、自社の将来のためだけに、道路開発に縛り付けることは、違うような感覚も持ち始めていた。

本人達も同じように、自分自身の将来を考えた時に、このまま道路開発で舗装を続けることが、逆に可能性を狭めることになる・・・
と感じていたのかもしれない。

そんなことも含めて、腹を割って話し合った結果、前々から誘いのあった会社に転職することになった。


普通の経営者であれば、現場の中核として働く2人が、同時に同じ会社に転職するってなれば、素直に喜べないだろう。

っていうよりも、2人同時に引き抜かれたと思って、怒りをあらわにするかもしれない。
もちろん会社にしてみれば、将来性のある、優秀な人材が辞めてしまうことは、かなり大きな損失であることは間違いない。

ただ、2人にとってみれば、自分自身の人生を切り開くための勇気ある決断だ。
そしてその決断力こそが、事業主、経営者に必須の資質でもある。
個人的な野心とか不満が原動力だったとしても、そういう決断を出来たことは、主体的な生き方をスタートさせるきっかけとなる。

その第一歩をどれだけ早く踏み出せるか?
それが、成功するための秘訣でもある。

道路開発に入ったことで経験できたこと。
将来的なパートナーとなる可能性のある人に出会えたこと。
そのことに価値を見い出し、さらにそれを最大限活かすための道に進むこと。
それが個人としての成長を促し、結果として社会貢献につながっていく。

そういうことこそ、若い人達に自分がずっと、伝えようとしてきたことの本質でもあった。

会社としても、そういうものを与えられたんだとしたら、それだけでも、ものすごく価値のあること。
そしてそれこそが、法人としての大切な役割なんじゃないか?

目先の損得を越えて、長期的・大局的な観点で、人材育成と社会貢献を捉えてみたら、逆に、喜ばしいことなんじゃないか?
そう思うようになった。


かけがえのない、一期一会の出会いを提供することは、狙ってできることじゃない。
高い志を持って取り組んできたことの副産物みたいなものかもしれない。

人の生き方や価値観に大きく影響を与えるもの。
それはやっぱり、人との出会い。

どんな物を作って、売っていようと、最終的にそれを買うのは、人。
そこに辿り着くまでにも、多くの人が関わる。
ひとつひとつの出会いと繋がりによって、社会は成り立っている。

将来性のある若い人達に、仕事、現場を通して、自立するための技術や、困難を乗り越えるためのノウハウを伝える。
そのことだけでも十分に価値のあることだとは思う。

でもそのレベルで満足してしまったら、経営者としては不十分。

個人としての成功や損得みたいな、主観的な利害を超えて、広く地域社会に貢献するための、仕事の意義や生き方の本質まで伝えられたら、これほど経営者冥利に尽きることはない。

いつかどこかの酒場で再会し、事業主として対等な立場で、またいっしょに仕事する機会が得られたら、これほど嬉しいことはない。


これから2人の歩む道のりが、新たな時代の働き方のひとつのモデルとして「道しるべ」となることを願っている。
そして、その道を辿る人が増えていくことで、「ひとりひとりの多様性と可能性」を共有する社会の実現に、貢献することが出来るかもしれない。

道路開発の作る道は、文字通りの構造物としての道路だけじゃなくて、新たな時代の価値を生み出すための道、本質的な生き方につながる道、そういうものを求める人達が行き交うための道。
そんな道でもあるんじゃないだろうか?


自尊心と夢を失い、それでもかすかな希望を胸に秘め、集う大人たちに、再び立ち上がるための、変わるきっかけとなる出会いの場をシェアする。
酒場の主として、そんな出会いと旅立ちの瞬間を見守ることができたら、何よりの幸せ。

道路開発という法人の持つ、意志と役割。
経営者・個人としての、自分の信念。
それが交わる道に辿り着いたような、かすかな手応えを、今、感じ始めている。


ちょっとカッコつけ過ぎですかね?

酔っぱらいのたわ言だとしても、夢を語り合う仲間がいることは、満たされて、充実した生き方のような気がします。

アナタには、そんな仲間がいますか?
ひとりきりで戦っていませんか?

代表取締役 志賀 秀義
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